ミカンの移植

この所、畑のミカンを移植したいというご依頼が続いています。

どちらも、お母さまが世話をされていたのですが、世話できなくなり手放すこととなり、対処しなければならない事情を抱えていました。

もらい先を探して、なんとか引き取り手をみつけましたので、移植という運びとなりました。

1本思い入れの強いデコポンはご自宅に移植させていただくこととなりました。

移植先でもまた、たわわに実らせて欲しいものです。

エクステリアのインターネット仲介業

わが社も販売チャンネルはひとつでも多くもった方がいいとの判断で、インターネット専業のエクステリア関連業務仲介サイトに業者登録をしています。

そこからの依頼は近隣の市のお客様から見積もり依頼が発生した場合に飛び込んできます。当該業者は基本2社相見積もりを発注しお客様に対して提案を競わせます。そのこと自体はこちらも提案力を磨くという意味で有意義なものなのですが、問題はこのようなサイトを利用するお客様の性向にやや問題が感じられます。

通常、インターネットサイトにてエクステリア工事を見積もり依頼をしようとするお客様はそれ以前に既に付き合いのあるエクステリア業者に見積もり依頼を掛けて見積もり提案を受けている場合がほとんどです。

そして、その見積もり金額に納得がいかない場合にさらに安い金額で工事が出来る所がないか?あるいは、提出された見積もり金額は妥当なのかどうか?などを確認する為にインターネットという媒体を利用している気来を感じます。いいかえますと提案(プラン)そのものが気に入らないということではないということです。

こういった要望のお客様の場合、我々に要求してくることは、いかに安い料金で同等の工事が出来るか?もしくは、同じ金額で考えた場合、どれ程のサービスを受けられるか?の提示を求めてきます。もちろん、こちらはそれに答えた見積もりを提出する訳ですが、大概の場合ここでお客様は我々の提案を持って先の業者に再交渉に当たっているようです。

我々としては、お客様の要望に応えたまでなのですが、確かに顧客満足は得ることに成功しても結局の所契約に結びつかないのが、現在の現状です。

エクステリアという出来上がりの姿を伝えるのが難ししことと、それなりの金額が掛かる工事というのは、やはり近接なFACE TO FACEのサービスが求められているようです。

 

ハナミズキが咲かないという問い合わせ

『それまで、咲いていたハナミズキが咲かなくなったのですが・・』

このようなお問い合わせは、時々受けます。現地に伺って確認いたしますと大概の場合、大きさを抑えようと全ての枝を切り詰めて、それが理由で新しく芽吹いた新芽を残したままにしていることにより、枝数と葉つきだけが極端に増え逆に自分自身の葉でもって日照をさえぎってしまっているというケースが目立ちます。

ハナミズキの中枝の数は比較的間隔を広く取り、途中2~3節分岐をえることで先に広がるような形で自然な枝振りをつくった方が、懐枝の数も少なく陽射しが枝の中まで入り、風も吹き抜けることにより病害虫も防げます。

基本花芽をつけるのには日照が欠かせません。まずは、第1に日照を確保することに注力します。十分な日照が確保出来ているにもかかわらず、花芽がつかない場合には土の状態が思わしくないことが考えられますので、土壌を触り感触を確認した上でマルチング材を投入するなどして、理想的な団粒構造となるように土壌改良します。土質も問題ない場合には、醗酵鶏糞などのリン酸分が多く含まれる肥料を与え結実を促します。

木に何も問題がない場合でも花芽が付く時期以降に先端を剪定して失っていれば、当然来期花が咲くことはありません。

業者の変更を希望されるお客様

私共、庭にまつわる業態となりますと公共事業を請け負う大規模な事業者から比較的小規模の事業者であったり、剪定のみの作業ですとシルバー人材センターの人達であったりと、比較的その幅の広い人々が携わっています。

一般的に庭の新設でないお客様は大概既に付き合いのある業者がいたけれども、ちょっと何かしらの理由で気に入らないというようなそれぞれの理由で業者を変えられます。

これは、良心的な優良なお客様の方がその傾向が強いように思われます。先日、ご依頼のありましたお客様は特に要求が厳しい訳でもなく、強いこだわりがある訳でもなくなぜ急に当社にご依頼をいただけたか不思議に思っておりましたが、隣家の人から聞いた所によりますと、以前に来ていた業者は缶ビールを飲みながら作業にあたり、空き缶も生垣の根元に放置して帰ったりと、かなり業者として信じられない対応をしていたことがわかりました。もちろん家主様の前でそのような行為をしていたとは思えませんが、隣家の人が目にしたことというのはすぐに家主の耳に入ったのでしょう。いくら家主が見ていないからといえ、そのような行為をする業者がいるということに大変にイメージの良くない業態なのだなぁと悲しく感じました。

他に良く聞く苦情としましては庭の作り変えや木の選定などの際に家主の意見をまったく聞かずに庭師の意見を強く通してしまうということがあげられます。これは、庭に統一性を保つ場合にはある程度必要なことだとは思いますが、家主様と十分に話し合って納得していただいた上で進めていく必要はあると思い直しました。

刈込鋏の手入れ

鋏は庭師にとって命の次に大事な商売道具です。刈込鋏は相当なスピードで次々と葉や枝を力任せに切り込んでいきますので、それなりの早さで消耗します。

刈込鋏に要求される品質は刃先が鋭い状態であることと刃の噛み合わせ面に隙間が出来ないことです。隙間があると切る時に刃が回転しようとする力が加わるだけでなく、刃の内側にヤニがついてくることにより刃の噛み合い抵抗が増し、作業の疲労度が増加します。また、葉がスパっと切れずに刃と刃の間に挟まるように逃げて切ることが出来なかったり、切れたとしても切り口が引きちぎったように汚くなることがあります。
刃は根元から順番に噛み合わせの位置だけ触りあうように微妙に湾曲されて鍛えられています。

刃の噛み合わせは合わせのネジを締めこんで調整し、刃先は最長でも1月に1回は研ぎなおして良い状態を保ちます。

 

カシの木の新芽は本当に良く伸びます

アラカシ・シラカシ・ウラジロカシなどは、株立ちにしても良し、棒カシにしても良し、新芽はやや赤みがかって赴きがあり、風にそよぐ葉は一涼の清々しさを演出してくれます。

しかし、一方で・・・・大変に萌芽力が強くどれほど強く剪定し葉の数を少なくしても翌年には新芽を無数に吹き、夏には幹を覆い隠すほど葉が生い茂ります。まず、間違いなくカシ類は毎年の選定を余儀なくされます。逆に生垣などには適しているのではないか?とお思いかもしれませんが、確かに目隠しの役目は十二分に果たしますが、天端(上面のライン)は新芽が上方に勢い良く(1年に1m以上)伸びる為にこれもまた、毎年の剪定が必須となります。

非常に強く形もさわやかな木なのですが、確かな剪定を繰り返さないと形を崩しますし、毎年の剪定が必須の木ですのでプロに任せないつもりであれば、庭には入れない方がいいでしょう。

風を感じさせ、爽やかな印象の庭にするにはエゴノキ・ソヨゴ・カエデ・シマトネリコなどと並んで適した木です。

チェーンソーの手入れ

伐採作業には欠かせないチェーンソーですが、通常伐採となりますと最後は幹の根元近くを当然切り倒すこととなります。

この時に気になるのが、雨が地面に当たって跳ね上がった土が幹に付着していることです。幹周りに土や砂が付着した状態のままチェーンソーで切りとおすと一瞬にして刃がダメになります。

もちろん、切り倒した後で目立てを行えばすむことではあるのですが、連続して作業を効率よく行う為にも出来るだけ幹に付着した土・砂をぬぐって作業をするのが理想的です。

近所の老婆さま

ご近所の仕事が面白いのは、お互い顔見知った仲であるので、仕事を請ける方も出す方も変な緊張感がなく、悪く言えばなあなあで作業も鼻歌交じりのような朗らかな雰囲気で進んでいきます。

そのせいかどうかはわかりませんが、時折道行くご近所さんに声を掛けられたりします。

そんな感じで声を掛けられた、仕事先のご近所の婆さん。『家の脇にある8mを超えるサザンカが倒れると危ないので伐ってくれんかのう。』とおっしゃるので、始め(8mを超える庭植えのサザンカ、そんなもんあるかいな)と思って、婆さん冗談がすぎるなあ~と思いながら、作業終了後に見に行くと・・・・・

確かにありました。もう上の方は枯れかかり、確かに台風などの強風で折れて平屋の家屋を直撃する危険性は否めません。早速伐採をすることにいたしました。

それにしても、婆様からの依頼ですと、お茶も出てきて話が長い。

気遣いはありがたいのですが、時折婆様おいらをからかってないかい?と思ってしまうほどです。まあ、こういったコミュニケーションも田舎の特徴ですね。

稲沢市の商習慣

先日愛知県稲沢市の植木生産者より植木を仕入れたのですが、その時の出来事で驚いた事がありました。

稲沢市には国府宮というところがあり、この地方では毎年奇祭である『はだか祭り』が開催されます。

まったくの偶然なのですが、植木を引き取りに行く日がこの『はだか』祭りの翌日と重なってしまった為に、引き取りに行っても物が準備していないということがありました。

仲買業者いわく、稲沢では『はだか祭りの前後三日間は稲沢人はろくに仕事をしない』だそうで・・・・

所変われば、常識が変わるもんだと驚いた一日でした。

キンモクセイ伐採

「キンモクセイを伐採して欲しい」と軽い雰囲気でご依頼をしてきた初老の小母様、お昼近くのお電話にて今から来てちょっとやってよというノリでご依頼をされるので、とりあえず現状を見せていただいた所・・・・

樹高はゆうに5mは超、幹周り1.8m、枝張り6m程はある立派なキンモクセイでした。(笑)

とてもすぐに「じゃあ今から伐ります」とはいえない代物の木で、翌日それなりの道具等を準備して望むこととさせていただきました。

案の上、翌日1本にほぼ一日かかり2tトラックぎりぎり1車分の枝葉が出へとへとになりました。