ハナミズキが咲かないという問い合わせ

『それまで、咲いていたハナミズキが咲かなくなったのですが・・』

このようなお問い合わせは、時々受けます。現地に伺って確認いたしますと大概の場合、大きさを抑えようと全ての枝を切り詰めて、それが理由で新しく芽吹いた新芽を残したままにしていることにより、枝数と葉つきだけが極端に増え逆に自分自身の葉でもって日照をさえぎってしまっているというケースが目立ちます。

ハナミズキの中枝の数は比較的間隔を広く取り、途中2~3節分岐をえることで先に広がるような形で自然な枝振りをつくった方が、懐枝の数も少なく陽射しが枝の中まで入り、風も吹き抜けることにより病害虫も防げます。

基本花芽をつけるのには日照が欠かせません。まずは、第1に日照を確保することに注力します。十分な日照が確保出来ているにもかかわらず、花芽がつかない場合には土の状態が思わしくないことが考えられますので、土壌を触り感触を確認した上でマルチング材を投入するなどして、理想的な団粒構造となるように土壌改良します。土質も問題ない場合には、醗酵鶏糞などのリン酸分が多く含まれる肥料を与え結実を促します。

木に何も問題がない場合でも花芽が付く時期以降に先端を剪定して失っていれば、当然来期花が咲くことはありません。