新しい剪定鋏

いつも仕事で使っている曲がり刃鋸のメーカー「神沢精工」さんから

新しく開発中の剪定鋏の試作品が送られてきました。

通常は岡常の200mmを使っているのですが、それに比べたら鋳造の中実ボディで少し重く感じましたが、実際に重さを測ってみたら岡常200mが227gに対し神沢精工の鋏は230gとほぼ同じでした。

握り部分の長さと重量バランスで重さを感じたようです。

刃厚は岡常が4.4mmに対し神沢精工が3.2mm

食いつきの角度は同じようなので薄くても剛性さえ確保できていれば問題ないでしょう。

大きな違いは握りの部分と鋏の部分に角度がついているかどうか。
この違いが切った時の剛性感の違いに出るかどうかが試してみないとわかりませんが、新しい試みだと思います。

また実際に使ってみたら感想をアップしようと思います。

↑岡常200mm

↑神沢精工の試作品

↑刃の厚みの違い
岡常4.4mm、神沢精工3.2mm

シュロの木の伐採

「シュロ」という木おをご存じですか?ヤシの木ににた真っすぐと上に伸び途中に葉がなく幹の頂上部から放射状に斜め上に尖った天狗のウチワのような葉を持つ木です。厳密には「トウ(唐)ジュロ」と「ワ(和)ジュロ」とあります。そのどちらも硬い繊維状の織布のような皮に覆われています。この皮の繊維はとても丈夫で、この繊維一本一本を編み込んで作られた紐のことをシュロ縄と言い、庭師には必須の仕事道具です。水を含むと縮むことにより締め付ける為に竹垣を組む時や枝などを固定するときに重宝します。
また、この皮を剥いだ状態の幹は乾燥するととても硬く、また真っすぐな為に寺院の鐘突き棒などに使われています。

そんな重宝する木なのですが、とても大きくなる木ですので、時に鳥などが種を運んできて自生の木が庭の隅に生えることがあります。今回のお客様も2回の屋根の上まで伸びてしまったシュロの木をどうすることもできず、台風を前に伐採する決断をされたのでした。裏庭側の囲まれた場所で建物の傍に生えたシュロでしたのでクレーンを用いて安全に伐採処理をしました。皮剥ぎの作業を家主さんが手伝ってくれてとても助かりました。

カシの木を剪定した時の予期せぬ出来事

いつもどおり茂ったカシの木を剪定していた時に、急に鳩が中から飛び出していきました。さらに枝を払っていったら、そこには鳩の巣がありました。

そして、よく見るとそこにはまだ生まれたばかりの雛鳥が3羽体を震わせていました。

『しまった』と思ってももう時既に遅し。巣の中まで直射日光が差し入る状態になってしまっていました。このままでは親鳥がいる間は陽ざしがあたることはないでしょうが、親鳥が餌を取りに行っている間には直射日光を浴びてしまいます。まだちょっと長時間直射日光を浴びることには耐えられないでしょう。(まだ毛が生えそろっていませんので)

しかたがないので、家主さんから日傘を借りて括り付け、巣の中が日陰になるようにはしました。それでも、巣は周りから丸見えの状態ですので、親鳥が留守の間に外的に襲われる危険性は残っています。

少し可哀そうなことをした気はしますが、無事を祈っています。