難しいご注文

庭に据えてある石が山石で統一してあり、置かれている灯篭も桂利休のレプリカ品であったり、一番こだわりのある作りこみがしてあるお庭のお客様より、一部造り替えのご依頼がありました。門扉を越した懐の一角に無造作に植えてあった山桜が大きくなりすぎ、被ってしまった為に奥の庭が見通せない状態になっていました。それを別の場所に移植して、その1畳程の場所は竜安寺の石庭の浮島のようにしたいというご要望でした。

ひとまずスケッチを起こしはじめてレイアウトの基本プランを確認しました。
ここから使う石・植栽の現物を探し求め、実際に購入可能なものを一通り選定して決めてから詳細のレイアウトを再検討します。もちろん最終的には据え付け時に位置・角度を調節して全体としてのバランスを見て決定するのですが、そこに至るまでに通過する過程で禅的思想を通過するなど、魂の宿った庭にする為に通過しなければならないプロセスがあります。

手本にする庭が謎の多い竜安寺石庭であるだけに、それを模倣する場合でもどうしてそのような形にしたかを考え抜く必要があります。はたして月末までに納められるのでしょうか・・・

 

ゆく年くる年

今年も残すところあと数時間となりました。
今年は上皇陛下が生前退位され新たな令和の時代へと突入しました。
まさしく時代の節目となる年らしく、今年も色々な事がありました。

フェンス施工の工事も請けるようになりましたし、以前に一度だけ伐採で訪問したお客様が建て替えをされて、そのお庭の作り替えのお仕事もいただきました。

お客様がお客様を紹介してくださり、お客様が増えさらには駐車場の整備など自社だけでは賄いきれない業務までも問い合わせをいただくようになりました。
これもコツコツと本来の業務に立ち返って集中してきた結果が、幅の広がった業務をも問い合わせをいただく結果につながったものだと思っています。

来年はさらに時代の転機となる年と言われています。当社ではAIの影響を受けることはありませんが、世の中広く一般的にはAIの実践的な導入によって目まぐるしくこれまでの常識が変わってくることが次々に起こってくるように思います。そのような時代に突入するからこそ、人と人とのつながりを大切にし、人の想いを尊重した業務を心がけるようにしたいと思っています。

まだまだ成長途中の弊社でありますが、今後ともよろしくお願いを申し上げまして、1年のご挨拶とさせていただきます。今年1年ありがとうございました。
感謝!

3月・4月は庭をかまうには最適な時期です。

数年前に一度不要木を伐採したお客様、その後庭木が無くなってしまった為にお付き合いが途絶えていたのですが、5年半越しにお家を新築されたということでご連絡をいただきました。お伺いしまして綺麗になった新居を拝見させていただき、お祝いを述べさせていただきました。既に外構業者によって外構と植栽が施工されていたのですが、入居後1カ月を経て既に問題点が気になりだしてその修正のご依頼でした。

主に植栽の配置や間隔の問題、地被の問題でしたが、その他目隠しの問題・排水の問題・照明の不満等ありました。トータルなコーディネートのバランスの考慮して植栽の配置や目隠し植栽の配置・排水工・境界工・芝生の張りつけ等、小改修を計画します。どれ位雰囲気が変わるか楽しみです。


↑道路から丸見え


↑築山と平地の境界がない


↑花壇部境界を設置し平地部は芝生化

 

予想外のご依頼

お盆を過ぎたらとても作業がしやすいです。もうずっとこのままの気温が続いて欲しいです。今週は台風19号と20号が立て続けに日本列島に接近する様相を示しており、今週ははっきりしない天候が予想され予定が建てづらいです。

そんな折、お客様のご兄弟が困っているということで突然にご依頼がありました。
話を聞た内容では半日で出来そうな内容でしたので、軽い気持ちで引き受けたのですが、現地確認に伺ったところ追加での要望があれよあれよとでて、気が付けば二日仕事という内容に膨れ上がり「スケジュールどうしよう」という感じです。(笑)

突然のご依頼にせよ、困った時に頼まれるということは信頼されている証拠ですので無理してでも務めさせていただきます。

 

 

いつものことですが

当方は本当にお客様に恵まれています。
皆さま、本当に優しい方々で仕事が終わった後にご家族のことも含め話し込んで帰宅の時間が遅くなってしまうこともしばしばあります。

当方が予定をギリギリで入れてしまっている為に、娘達のお迎えや町内の寄合など色々な予定ギリギリで動きバタバタしているのが年間を通しての印象です。

でも、お仕事だけの関係でなく、このようにお互いの私的なお話が出来ることはとてもありがたいことです。いつもありがとうございます。

景石の移動

お庭は一度作ってしまいますと、なかなか作り替えるのは大変な労力を要するものです。

それでも、植えた時は小さかった木も大きくなり、屋敷の塀を超えて外に枝を張り出したりするなどしたり、隣同士の枝が交差するようになったりするなどして、少しだけでも木々の位置を移動したい場合などはあります。

そうした時に、木を動かす為にはそれに先立ち据えられている景石などを動かして空間を創ってあげないと動かしようがない場合などがほとんどです。これは、もともと景石や木々を空きがないように配置して庭を形作っている為にどうしても一部だけをさわろうとしても、引きつれて関連する場所に配置されているものも動かす必要にせまられるということです。今回、懇意にさせていただいているお客様で町内の方より車道側に出ている枝について何かしら言われたようで、少し木を内側にずらしたいというご要望がありました。折しも枝が擁壁を押しており確かに少し擁壁より少し離した方が今後のことも考えるといいと思われます。しかし、その木の内側には大きな景石が据えられており、今回木をずらす為にはその景石もずらす必要が出てきました。この景石をずらすというのが単純そうで結構難儀なことなのです。1tを超える石を吊って横に動かすのも大変ですが、その石が移動する場所に新たに空間を作る(穴を掘る)のもまた結構大変な作業となります。初回に庭を造る時は通常石を据えてその後に土を入れ込んで固定しますので、何も無い箇所に石を据えるのは比較的作業の自由度があります。移動となりますと沈んでいる石を掘り上げてさらに移動させて(その移動させる先には据える為の穴を掘り)思い通りの向きに据えなおすというのは、なかなか骨が折れます。今回、その為の石の埋まりの深さを確認して次回移設の計画を立てました。現代はクレーンがありますのでなんとかなりますが、古くは大又を組んでチェーンブロックで引き揚げてコロで横に移動させてと、それはそれは大変な作業でした。次回工事が無事にいくことを願っています。

 

お金ではなく

自分が修行をしていた時にお付き合いのあったお客様(法人様)の植栽管理に入らせていただきました。工場駐車場入り口の植込みと駐車場外周部生垣の枯れ込んでしまった部分の補植を行いました。植込みは修行当時の親方がいけないのですが、ヒペリカムの植込みが鳥を呼び、クスノキをはじめ他の自然木の種を運び色々な木が混ざって手に負えない状況になりつつありましたので、総入れ替えを行いました。ヒペリカムの根、強かったです。

社長からは珍しいご自身の人生一代の貴重なお話をいただき感謝申し上げます。

自宅の景観を考えるということ

ようやく梅雨らしい雨模様となりました。(少し降り過ぎですが。。)

実の所庭をいじるステップで色々と考える時間というのが一番楽しい時間かもしれません。実現不可能な夢のような誇大な想像を行うも楽しいものです。むしろ最初から現実的な範囲のみで考えていると面白味も半減してしまうと言ってもいいでしょう。ちょっと高望みした妄想を掻き立てて、その中で実現出来そうな落としどころを見つけて予算捻出していくというステップが現実的なステップだと思いますし家族を巻き込んで相談していく中で新たな思いの違いなどの発見などもあり、構想が決まるまでの過程を共有して楽しめるものだと思います。そういう意味では庭をいじろうと思った瞬間からもう庭作りは始まっていると言ってもいいかもしれません。今回、ご相談いただいたお客様も庭の様式などが参照できる参考書を図書館で借りられたりして色々とお勉強されているようでした。何事でもそうですが、自分で興味を持って調べている過程が楽しいものですよね。

「今年は開花しました」というご報告をいただいております。

「花が咲かない」とご相談を受けたお客様について、状況を確認し剪定を施しながら肥料を投与するなどして3年程、開花を目指した処置を施してきました。今年は昨年夏の日照が多かったことも受けて、複数のお客様より「今年はとても綺麗に咲きました。」という喜びのご報告をいただいております。庭師としましてもとても嬉しいご報告です。綺麗に咲くと、所有者の方だけでなく、近隣の方や来訪者の方々も嬉しく思ったり「綺麗ですね~」と交流が生まれたりして歓びが広がっていくのが嬉しい事です。このキッカケがその人の行動を変え、その人のその後の人生が変わっていくことが本当に起こっていくことが興味深いことです。

緑摘みの季節です

5月も半ばに差し掛かり、新緑の緑が美しく目に飛び込む季節になりました。

松類にとっては新芽が大きく成長し、緑摘みを行う季節となりました。

ぼちぼちとですが、各お客様宅を回らせていただく予定でいます。