国道1号線沿いの木

その地は国道1号線沿い矢作橋付近、八丁味噌で有名な八帖方面より矢作橋を超えて下ってくる車の流れが結構早い所、元来窓の目隠し用に植えられた植栽で時折高さを制限して管理していれば、それ程問題とならなかった木であると思われますが、元来川の近くですし、過去には井戸も利用されていた地域、3m程下には地下水が流れているとも聞く地域(だからこそ豊富な地下水を利用して味噌蔵があったのだと勝手に想像しています。)だけに大きく自然樹形に成長したカシノキが大きく道側にせり出し、この度国土交通省さまよりご指摘を受けられたということでした。道幅の広い歩道がありますので、直接的に車道まで枝が張り出ている訳ではありませんでしたが、高さが7m程ありましたので、台風などで枝が折れて落ちた場合、風によって落ち方(倒れ方)により車道まで枝が出そうな状況でした。

先に言いましたように下り坂で結構スピードが乗りやすい場所だけに、急に枝が飛び出してきたら事故につながりそうな場面になりうる為に、適確なご指摘だと思いました。

今回ご依頼により、目隠しとして必要十分な大きさにまで樹高を下げさせていただきました。
目隠しとして機能するには、ここから2~3回に渡って枝を整える必要はありますし、一度大きくしてしまった木ですから、垂直に立ち上がる戻り枝がでる可能性は否定できませんが、今後の推移を見守っていきたいと思います。

立ち枯れ松の枝下ろし

周りを山に囲まれた山間部、棚田が美しい村落にて、敷地の裏手には小川が流れ、盛り土からの敷地境界にはイノシシ除けの電柵が張り巡らされており、さらに作物のある所はネットフェンスと網掛けによる完全防御。外周部は竹や払った枝をビーバーダムのように積み上げて堰として獣害を防いでいます。その外周部に生える木々はほぼ自生のままの状態ですが、その内1本の松がどういう訳か経ち枯れの状態にありました。既に枯れてから数年経過しているようで、枯枝が風に吹かれて防獣ネット囲いの上に落ちているという状況になっていました。

写真から分かるように三脚が建てられる環境ではなく、ロープを使いながら登り込んで横に張り出している枝は切除しました。何せ枯れこんでいるので、枝にアンカーを取ったり、枝に足を掛けたりが出来ない状態での作業でしたので、幾分体力を消耗しました。予定では1日で幹元まで伐採する予定でしたが、どうしても伐倒する方向を確保できず、かといって断幹して落下させるにも通路に瓦が敷き詰めてあり、そこに落とす訳にもいかず、幹の伐倒を断念しました。久しぶりのクライミング作業ということもあり、後日二日間は体がバキバキでした。

作業前
作業後