せり出した木々の剪定

おそらく終活を意識されてのことであろうと思われる1200坪を超える敷地面積の内、半分以上を占める林の木々が購入後ほとんど手つかずの状態で大きく成長している状態の林の整理を取り掛からせていただいています。

本当に高い木が多い為(頂上で20mを超える)道路や隣地境界を越えて被さるように枝が茂っている状態にありましたので、それらを切り落としたり、所によっては(自宅側の境界は)1m~2mの幅に渡って伐採したりという大規模な整理を4月初頭より取り掛かっています。既に述べ2週間程の日数を費やしていますが、ようやく半分を超えて終わりが見えてきました。何せ、カシやクヌギなど勢いの強い木が自由に伸びていますので、太くしっかりと枝葉を付け容易な作業ではありません。処分場にこそ持ち込まないものの、切り落とした幹・枝葉は山中に引き込んで片付ける為、落差もあったりしてなかなか手間の掛かる作業です。時々、作業補助に入ってくれる有志の面々にも協力を得ながら施主さんには色々と嫌味を言われながらも着実に進めています。
(家主さんは簡単にちゃちゃっと出来るだろうみたいのな事を言いますが、絶対に言ったもん勝ち確信犯です。)やれるもんならやってみろと思いながら自分のベストを尽くすだけです。

来週梅雨に突入しそうな雰囲気なので、7月中になんとか終われるように予定組みしたい所ですがどうなることでしょう。高木の枝下ろしや伐採はやりながら手段や手順を考えるので、場合によっては予想以上に困難な状況に直面して時間かかったりするんですよね。素人さんにはそういう所が分からないので難しい所です。

ちょっとした林の木の整理

今週からちょっとした小高い丘の林より外周道路や家屋の上にせり出している木の枝打ちや伐採の業務に取り掛かっています。元々は義父が依頼を受けた案件なのですが、義父が高齢によりもう高い木に登ることは避けたいし、ちょっと量が多くてやりきれないということもあるのか(真相は本人しか分かりませんが)私のところに直接話をしてやってくれということで話があり受けることにしました。

依頼主さんは、同じ町内の人なので私も知っている人なので、依頼が義父から婿に渡ったことも、そういうこともあるかと理解していただいていると思いますが、まあちょっと量があり自分も一人でやるには結構骨が折れる現場であることには間違いありません。かと言って断る理由は何もなく、自分を試す上でもちょっと負荷の高い業務もどんどん取り組んで行こうと思っています。

こういう業務は何が一番大変かと言えば、何せ木が大きいとスケール間がバグってそれ程大きくないつもりでも切り落として地上に降りるとものすごく大きく重く、片付けるのにものすごく労力を使うという点です。細かくバラさないと搬送もできませんし、バラしに時間を使っていると、すぐお客さんからクレームが入ります。(かといって、切り落とす時に細かく切り落としていると、それはそれでクレームが入るんですよね。お客さんは大きく落とすことの技術的難易度と危険性について理解が薄いので苦労します。)まあ、お客さんがどう言うかは置いて置いて、一番は自分の安全を確保することと、道路に落とすことになった時の通行者の安全性を確保する事ですので、着実に業務をこなしていこうと思います。

新しいチェーンソーの購入検討

樹上に上がって作業を行うには当然『軽い』ことがとても有り難いのですが、断幹を行う場合に限り刃渡り(ガイドバー長さ)が幹の太さに応じて必要なのと、ある程度の力と出力が必要となります。これまで、無理してガイドバー長45cmのチェーンソーを樹上に上げて作業を行ってきましたが、さすがに4.6kgの重量のあるチェーンソーを不安定な姿勢の中で保持して作業するのは、エンジン始動も困難で繰り返し作業するのにかなり体力を消耗します。

2月入り、ちょっと大きなケヤキの剪定業務を予定しているので、改めてチェーンソー装備品のラインナップ見直しを検討しました。

候補に挙げたのはSTHILのMS-172とMS194。現物を手に取って比べてみようと近くのショップに出向きました。

MS172の方は一般向のユーザー向けに価格を抑えた新製品でハガイドバー長35cmと少し小回りが利きそうなので検討に加えましたが、重量が4.5kgとほとんど軽量とならず、かえってパワーウェイトレシオは上がっているので、どちらかというと地上作業用のチェーンソーでした。また、燃料・チェーンオイルキャップが従来のツールフリーキャップと違い単純なスクリュウ式のキャップである為に検討から外しました。これは、ゼノアのチェーンソーでも見られるツマミ式のオイルキャップであるチェーンソーを使って樹上作業をしていた時に、切り落とした枝がキャップに当たったりした時にキャップが外れチェーンオイルを浴びたことが数回あったことにより、STHILのロック機構付きのキャップの優秀ささを身をもって痛感していたからでした。一般ユーザーによる地上作業を主にターゲットにして過剰な装備を止めて価格を抑えたのはメーカーの努力だと思いますが、逆にプローユースにとっては選択肢から外れる形のマイナーチェンジとなっていました。

MS-194の方はエンジン排気量はほぼMS-172と同じなのですが、よりボディがスリムとなっていて軽量化されており、重量が3.6kgと約1kg軽量化されており手にした感覚では十分に軽く感じ取り扱い易そうでしたのでこれにしようかと思います。

価格は¥65,000、費用をどう捻出するかです。

チェーンオイルの剤質

チェーンソーにはエンジン動力にせよ電動にせよソーチェーンとガイドバーの摩耗を防ぐ為にオイルが必要となります。

通常動粘度100のオイル(結構粘り気が強い)が推奨されているのですが、結構な消費量ですし1年に1回程度は買い足さないといけないので、何か代用できないかと考えていました。

偶然車載クレーンの油圧ホースを交換する必要があり作動油を全部抜いたので、その作動油を潤滑油として代用してみました。

動粘度が46と少し柔らかめなのでもしかしたら油膜切れの危険があるのかもしれませんが、それ以上に摩擦熱によりオイルが蒸散するようで使用を続けるとオイルミスト臭がすごく、またこの作動油というのは劇物で皮膚につくとその箇所がただれたように炎症を起こしますし、ミストを吸引すると鼻腔が痛みます。自分が化学薬品に敏感という事もありますが、発ガン性の危険もあるそうなので夏場は代用を控えようと思います。

MS250スタータートラブル

先の伐採作業にて大活躍をしてくれたSTHILのMS250、高圧縮比のエンジンでパワフルで高出力、ガイドバー長45cmを100%使用しても力負けすることなく作業が出来るため、調子に乗ってフルスロットルのままガンガン切り進んでいました。

当然排出される切り粉の量も凄いのですが、あまり気に留めることもなく作業を続けていました。チェーンソーのエンジンはスターター部内側に取り付けられたFANで冷却用空気を吸い込みながら、それをエンジン冷却にも利用しているという設計の為ボディ左側からエアーを吸い込む構造となっている為、この大量に排出される切り粉をどうやら吸い込んだようで、それがスターター爪駆動部に入り込み、スターター初動回転時の爪がかみ合うスペースを殺していたようでした。それに気づかず、【切断】⇒【停止】⇒【再始動】を繰り返す内に「ガリガリ」という音がしたと思ったらスターターが空転しエンジン始動をすることが出来なくなりました。

症状的には「あっ何か破断したな」という感覚はあったのですが、その後何度か始動を繰り返す内に、掛かる時と掛からない時があり何やら爪の動作に不確実性があり、なんとなくですが、破断しかかっているけどなんとか耐えて繋がっている状態なのかなあとおぼろげに想像できました。ただ、作業が未完でしたので中断する訳にも行かず様子をうかがいながら作業を継続し、何とか繰り返しエンジン始動することができその日の作業を終えることができました。

後日、分解確認したところリコイルスターターの爪先端部分が少し欠けており破断しかかっていました。爪の角度によってはかろうじて引っかかることにより始動は出来ているという状態のようでした。他の機種では爪は両側にあると思われますが、当該モデルは片側にしかないようでちょっと驚きました。部品だけでの購入が可能でしたので補給品を注文しました。

高圧縮比モデルなのですから爪の部品強度を上げていてほしかったですけど、それ以上に使い方がまずかったのでしょうか・・・

枯れたケヤキの伐採

ケヤキの大木を数年前に隣地側にせり出た枝を剪定したことにより枯れたようです。

良く見ますと断幹を分岐元ではなく、中途半端な位置で切断していることにより枯れ込んだ木のようです。

せり出し部分のみを切断したことにより大きくバランスが崩れて、もし台風で倒木した場合に建屋側に倒木する危険性もあり、伐採することにされたようです。

枯れが進んでいることで枝に荷重を掛けられるか心配でしたが、さすがはケヤキ、完全に枯れ込んでいても芯まで固く、逆に乾燥した材は丈夫でしなることもなくしっかりとしていました。また、荷重の受け止めにも十分に耐えるしっかりとした材となっていました。

伐倒の方向と反対側の枝を登りこみ作業にて落とし、それでも伐倒にはバランスが微妙な重心でしたので、伐倒側から引っ張り強制的に伐倒方向に保険を掛けることにしました。

通常ですと、伐倒側の任意の木にアンカーをとって引っ張るのですが、辺り一面ずっと畑で何もなく、しかたなくフレコンバックに土を詰めてそれをアンカーの代わりにしてロープを掛け引っ張ることにしました。20mを超える木でしたが何も遮るものがなく安心して倒せましたが、やはりかなり引っ張らないと反対側に倒れた可能性のある危険な作業でした、

風の強い環境で不安もありましたが、事故なく終えることができてホっとしています。

ご依頼主様が三河一刀彫という彫刻をされている方でしたので、幹元の方の太い部分を6m程彫刻の材料として残し納めさせていただきました。

色々と芸術のお話しを聞かせていただきまして勉強になりました。ありがとうございました。

アンカーポイントの検討
伐倒と反対側の枝下ろし
さらに太い枝を落とし
狙い通り
株元径70cm
良い材料が出ました

ケヤキは薪ストーブユーザーさんの所へ

山の隣地境界部の木々

山の所有地の境界というのは、杭が打ってあるのかどうかもハッキリしないし先代・先々代の人が適当に覚えていたりして、本人すらしっかりと息子に説明が出来ていないままに相続がなされてしまっていたりします。今回もお嫁さんではご主人の生前に何も聞いていなかった土地の為、ハッキリと境界が分かる人が誰もいない状況のまま、隣地の人の土地(家が建っている)の方へ竹や木が大きく張り出してしまい影を落としている為に、隣地宅の人の方から終活の一環として相談がありました。本来でしたらご本人同士話し合いを行っていただきたい所ですが、どうにも素人さんでは処置が出来ない程の大きさにまで成長してしまった木々ですので、業者からどれくらいの予算が掛かりそうかの話も含めて打診して欲しいとのことでした。

まあ、業者の見解としては「確かに素人さんでは無理な状況ですね。」という状況でしたので、業務として引き受けた上で山の所有者の方にお話しさせていただきました。

河川敷とかもそうですが、以外に昭和初期の頃っていい加減に土地の所有権を先に登記してしまった人勝ちのような土地ってありますよね。それならそれで、境界などしっかりと息子さんに説明して相続していただいて欲しいものです。

山腹にある墓地脇の木々の伐採

町内の墓地管理組合様より、隣接した山よりセリ出た大木の枝より、毎年大量の落ち葉が墓地内に降り注ぐのなんとかならないかとのご相談がありました。

かろうじて導入路は高所作業車が入れる道幅であった為に高所作業車を利用しての支障木枝払いを行いましたが、もともと墓地中腹までしか入れない為に全ての枝までは届かず、一部の到達出来る枝までの剪定となりました。

残りの枝は人力で切り落とすしかなく、後日再度計画しなおして特殊剪定・伐採を行う運びとなりました。(それが1カ月前)今週始めにようやくやり残していたすべての支障木の枝下ろしと伐採を完了することができました。

管理組合会長さんを始め役員の方にもご協力をいただき、途中想定外のトラブルが発生するも補助のお陰で頓挫することなく完遂することができました。体力的にもかなり負担が大きく今週一週間は疲れを引きずりながらの業務となりましたが、失敗も含めまた一つ成長できたような気がします。

2軒の間に挟まれた相続地に自生したニワウルシの伐採

今回のケースは、その土地の存在を知らないまま親が無くなり、相続する時点になってその存在に気付いた土地がもたらしたトラブルについてのお話しです。

この地区は古くから住んでいる方々が山の麓の土地を結構「どうしてそうなった?」と思うような境界・区分で全然予期していない人が所有していることが多々あります。そんなところで、かねてから「この細長く奥まで続く荒れ地は誰の所有なのだろう・・」と見て気づいていた土地がありました。

ところが、この度町内の同じ班の人からこの土地に自生している木が、隣の人の家の屋根瓦と雨樋を壊してしまい、クレームが入ったから処置して欲しいと依頼があり、よもや自分の知っている人の土地で、さらに自分が処理をすることになるとは思ってもいませんでした。

 隣の家の屋根の高さはゆうに超え、このまま倒すことはままならない状況。また、下草が茂り放題で、木にたどり着くことすら出来ない状況・・・・

これは大変な業務になりそうだ。。。

 

 

 

 笹がびっしりと生い茂り・・・
全部刈っていくしかありません。(涙)

 

 

 

 

 

そのままでは倒すことが出来ないので、ロープワークを駆使して上方より切り詰めていきます。

 

 

 

 

 


倒せる高さになったので、倒しましたが・・

最初2本だと思っていた木が3本倒してもまた

奥から4本出てきました。(笑)

ギャフン。今日は体が悲鳴を上げているので明日以降に体調を万全に整えて臨もうと思います。

アーボリストトレーニングについて

4月は比較的に管理仕事は薄いです。
一年を通してパラパラとお客様から工事要望が出ますので、そういった工事をまとめて3月・4月にかけて施工します。3月~5月にかけては植栽をするには絶好の機会です。

これから木々は動きを始めますし桜はこの時に一斉に花をつけます。

今年は新型コロナウィルスが世界各地で猛威を振るっています。

身近なところではまだ誰も感染していないのですが、日々予防には勤め生活したいと思います。

さて、昨年受講したアーボリスト講習会のトレーナーから実習会の案内が届きました。
講習会では一通り手法について学ぶのですが、その後なかなか実際にその技法を適用する現場がなかったり、該当する木がなかったりして実際の状況にて実施するという機会は回数ある訳ではありません。当方も伐採という業務は時々あるのですが、伐倒出来てしまったり条件的に厳しい環境という場合ではなかったりして、特殊剪定・特殊伐採の本領発揮となる現場にはなかなか巡り合わないのが実情です。

そんな中、模擬的ですが技能がサビつかないように集まてOJTを行うというのは画期的な試みで志を同じくしたメンバーが集まって技術・技能を磨きあうという機会を得ました。都合が付けば参加しようと思います。