松の剪定の時期になりました。

そろそろ松の剪定に取り掛かる時期になりました。庭木としての松を形創るにはそれはそれは長い年月が掛かる訳でありまして、庭木として仕上がったものを庭に入れても3年手入れを入れずに放置すれば、中の枝が枯れ込んで形が崩れます。お客様がご自身で剪定をされていたとしても、よほどしっかりと研究をして心得のある方でないと切ってはいけない枝などを切ってしまい、形が崩れていきます。当方にご依頼のあるケースでは大概がこの形が崩れてしまった松に手を入れていくケースになります。いわゆる松の作り直しという作業になります。

この場合、まず枯れ込んだ枝を除去し、長く伸びすぎたり交差している枝などを落として、1年目はごっそり透かして骨格を取り直す操作をします。次の年に新芽の吹き具合を確認して、通常の(型どおりの)剪定を施し翌年を待ちます。3年目にもう一度型どおりの剪定を行うことで、ようやく基本の枝振りの骨格を取り戻します。あとは、通年、その松個体の芽吹きの個性やクセを見ぬいて、その松の性格に合わせた剪定方法に微調整をしていきます。

この回復操作のなかで、年を重ねるごとに芽の数が増えて、空間も密になってきて剪定作業に時間がかかるようになるのですが、このあたりが自分の能力とどれ位時間を掛けてもいいか?(料金に反映します。)と全体の形づくりとの妥協点を探し求める操作となります。他の庭師の人のコメントでも同じような悩みを抱えている投稿がありましたが、数年かけて方向性を見極める大事な操作となります。それでも、1年経った松に会うのは楽しみなことの一つであります。

坪庭を造らせていただきました。

更新をサボっていました。お盆迄になんとか納めて欲しいとご注文のあったお客様、途中当方の車両にて冷却水が吹き出すトラブルとか、車両更新とか色々とありましたが、なんとか無事に納品することが出来ました。改めて眺めてみますと、いい出来だと思います。一部旧来の植栽の流用ですが、空間的な収まりとしてはちょうど良かったと思います。

難しいご注文

庭に据えてある石が山石で統一してあり、置かれている灯篭も桂利休のレプリカ品であったり、一番こだわりのある作りこみがしてあるお庭のお客様より、一部造り替えのご依頼がありました。門扉を越した懐の一角に無造作に植えてあった山桜が大きくなりすぎ、被ってしまった為に奥の庭が見通せない状態になっていました。それを別の場所に移植して、その1畳程の場所は竜安寺の石庭の浮島のようにしたいというご要望でした。

ひとまずスケッチを起こしはじめてレイアウトの基本プランを確認しました。
ここから使う石・植栽の現物を探し求め、実際に購入可能なものを一通り選定して決めてから詳細のレイアウトを再検討します。もちろん最終的には据え付け時に位置・角度を調節して全体としてのバランスを見て決定するのですが、そこに至るまでに通過する過程で禅的思想を通過するなど、魂の宿った庭にする為に通過しなければならないプロセスがあります。

手本にする庭が謎の多い竜安寺石庭であるだけに、それを模倣する場合でもどうしてそのような形にしたかを考え抜く必要があります。はたして月末までに納められるのでしょうか・・・

 

マダニに噛まれました

昨日、入浴時に脇腹のところに黒い異物がついて、なにげなく掃いました。
(普段、剪定した葉や枝などが襟元から服の中に入り、腹回りにひっついているのは良くあることなので、何も不思議に思わずに「いつものことだなあ」位に思っていました。)

ところが、昨日の異物はちょっと違って掃っても落ちないじゃないですか。
そういえば、見た目も丸いし艶があってちょっと枝葉という感じじゃないです。

つまんで取ろうとしたらお腹にくっついていて、腹の肉がぴ~んと突っ張ります。ここでダニだということを認識したのですが、どうしてもとりたくて即座に引っ張って「プチっ」って取ってしまいました。結構肉がちぎれたような痛みがあって「嫌だなあ」くらいに思っていたのですが、1日たっても痒みがおさまらず色々調べてみたら、本来自分で取るのは頭がちぎれて体内に残る危険性があり、さらに感染症を引き起こす危険性があるのであまり推奨できないとの事・・・

なんとこのコロナウィルス騒動のさ中、違う感染症の危険性にさらされてしまったという嫌な事態になってしまいました。どうやら2週間くらいは様子を見る必要があるそうです。そろそろコロナウィルワクチンを接種しようかなあと考えていたものの、それも先送りするしかなさそうです。

 

竹垣制作①

珍しく天然青竹による竹垣を制作しました。
竹藪をお持ちなので、そこから天然竹を切り出して使って欲しいとのお客様の要望ですので、そのようにしました。

思っていたより細い竹しかありませんでしたが、雨落ちによる水撥ねを防ぎたいということでしたので、鉄砲垣にしました。

端の一部だけ、建仁寺垣にしました。

植栽はハナモモとサルスベリを入れました。

築山制作(2)

築山制作の続きです。この大きなモクレンは昨年の秋に半分くらいの大きさに切り詰めたのですが、それでもまだ、ゆうに4mは超える大きさがあります。ところが、その根は随分と浅い所に張っており、今回築山を作ろうとしても支持根に当たり思うように石が据えられません。なんとか細長い石を放射方向に使うなど苦肉の策を入れながら納めました。

根が邪魔をする
根をかわして
根が浅い

なんとか入れました。

築山制作

本日は生憎の雨となりましたが、ようやく日々暖かくなってきました。

外作業も安心して気持ちよく作業できるようになってきました。

そんな中、かねてからご依頼を受けていたご近所の方の築山制作に取り掛かりました。

ご近所さんのいい所は「空いた時間でいい」と言ってくださっているので、移動に時間がかりませんし、こちらの都合(段取り)に合わせて、好きな時に掛けれる時間だけ作業が出来る所です。また、近くゆえにそういう中断を伴う作業も出来るという所です。

とりあえず、昨日3時間程作業をしました。母屋を取り壊されて息子夫婦が新築で家を建てられたのですが、残された大きなモクレンの木の周りだけでも少し体裁を整えたいという親御さんのご希望です。「息子たちに任せていたら何にもしないし、どうなるかわからん」と仰っている気持ちが良く分かります。

こういうことはタイミングですから、いいタイミングでご相談いただいたと思います。

防草対策工

ようやくコロナ対策もワクチン接種が始まり、これから年末あたりにかけて緩やかに感染拡大が収まる兆しが見えてきました。一日も早い事態収束を望んでいます。

暖かい日が続いて、そろそろ春の訪れを身をもって感じていたのですが、ここ2日ほど寒さが戻り『三寒四温』と言うのはこうことだと実感しています。そんな中、防草対策工を実施してきました。数年前に一度お見積りをお出しした時にはまだ見られなかった千茅の芽が見られました。この千茅は根が少しでも残っていますと、竹のごとく繁殖力が強く横に広がってシートの隙間から芽を出しますので、事前処理として地中を掘り起こして根まで取り除きました。

シートの端や継ぎ目にもテープ処理を施して千茅対策を行いました。細かい砂利を入れましたのでその効果も期待しています。

 

千茅の根

左図:この根が残るとしつこいんです。

 

 

 

整地後①

 

 

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

毎年、年末新年は道具類のメンテナンスに始まり、新年5日からトラックの整備にとりかかります。車検整備に出し、不具合箇所の部品を交換したり修理したりして、それらの状況と修繕に掛かる費用などを検討して修理方針を考えこまごまと対応しています。ボディーなどもどうしても色々なものが当たって所々塗装が剥げれていたりするので、自分でサビ落とし~塗り直しなどしています。そろそろクレーンのメンテナンスも行わないといけません。色々悩ましいです。

何はともあれ、道具系が万全に使える状態になったところで始動をと考えていましたが、今年は寒波襲来により厳しい寒さからのスタートで現在日本海側では激しい雪に見舞われて大変なことになっていると聞きます。また、今日も午後から太平洋側でも雪が降る可能性があるようで、厳しい条件からのスタートとなりました。今日は事務仕事と一件見積りをお届けしようかと思います。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

仕事納め

2020年も残すところあと1日となりました。

今年は新型コロナウィルスが猛威を振るい、日本各地で感染防止の為の自粛活動を余技なくされ、色々と気を遣う一年でした。幸い当方の業務にはほとんど影響はありませんでしたが、お客様で業務の方に少なからず影響が及んだ方はおみえになると思います。アメリカでは2社のワクチンがFDA承認がおり、接種が始まっていると聞きます。日本にもそれらワクチンが届き、広く一般の人々にもワクチン接種の機会がまわってくることを期待しています。

さて、本日ようやく仕事納めとなりました。お聞きしていても年内にやりきれなかったお客様もお見えになりますが、大晦日から新年にかけて天候が崩れるということですので、本日をもって仕事納めとさせていただきました。今年一年ありがとうございました。皆さま方におかれましても、よき新年を迎えられるように祈念しています。来年も無事に過ごせられるように祈っています。