ハナミズキが咲かないという問い合わせ

『それまで、咲いていたハナミズキが咲かなくなったのですが・・』

このようなお問い合わせは、時々受けます。現地に伺って確認いたしますと大概の場合、大きさを抑えようと全ての枝を切り詰めて、それが理由で新しく芽吹いた新芽を残したままにしていることにより、枝数と葉つきだけが極端に増え逆に自分自身の葉でもって日照をさえぎってしまっているというケースが目立ちます。

ハナミズキの中枝の数は比較的間隔を広く取り、途中2~3節分岐をえることで先に広がるような形で自然な枝振りをつくった方が、懐枝の数も少なく陽射しが枝の中まで入り、風も吹き抜けることにより病害虫も防げます。

基本花芽をつけるのには日照が欠かせません。まずは、第1に日照を確保することに注力します。十分な日照が確保出来ているにもかかわらず、花芽がつかない場合には土の状態が思わしくないことが考えられますので、土壌を触り感触を確認した上でマルチング材を投入するなどして、理想的な団粒構造となるように土壌改良します。土質も問題ない場合には、醗酵鶏糞などのリン酸分が多く含まれる肥料を与え結実を促します。

木に何も問題がない場合でも花芽が付く時期以降に先端を剪定して失っていれば、当然来期花が咲くことはありません。

カシの木の新芽は本当に良く伸びます

アラカシ・シラカシ・ウラジロカシなどは、株立ちにしても良し、棒カシにしても良し、新芽はやや赤みがかって赴きがあり、風にそよぐ葉は一涼の清々しさを演出してくれます。

しかし、一方で・・・・大変に萌芽力が強くどれほど強く剪定し葉の数を少なくしても翌年には新芽を無数に吹き、夏には幹を覆い隠すほど葉が生い茂ります。まず、間違いなくカシ類は毎年の選定を余儀なくされます。逆に生垣などには適しているのではないか?とお思いかもしれませんが、確かに目隠しの役目は十二分に果たしますが、天端(上面のライン)は新芽が上方に勢い良く(1年に1m以上)伸びる為にこれもまた、毎年の剪定が必須となります。

非常に強く形もさわやかな木なのですが、確かな剪定を繰り返さないと形を崩しますし、毎年の剪定が必須の木ですのでプロに任せないつもりであれば、庭には入れない方がいいでしょう。

風を感じさせ、爽やかな印象の庭にするにはエゴノキ・ソヨゴ・カエデ・シマトネリコなどと並んで適した木です。

キンモクセイ伐採

「キンモクセイを伐採して欲しい」と軽い雰囲気でご依頼をしてきた初老の小母様、お昼近くのお電話にて今から来てちょっとやってよというノリでご依頼をされるので、とりあえず現状を見せていただいた所・・・・

樹高はゆうに5mは超、幹周り1.8m、枝張り6m程はある立派なキンモクセイでした。(笑)

とてもすぐに「じゃあ今から伐ります」とはいえない代物の木で、翌日それなりの道具等を準備して望むこととさせていただきました。

案の上、翌日1本にほぼ一日かかり2tトラックぎりぎり1車分の枝葉が出へとへとになりました。