カシワの木の伐採

ちょっと特殊な伐採作業の依頼がありました。

駐車場のルーフを突き抜けて枝を広げているカシワの木の伐採業務です。
駐車場の屋根はカシワの幹の形に添って切り取られ隙間なくくっついていました。その屋根材は波板で、とても枝を切り落としたら耐えられるものではありません。結局のところ、一部波板を外しクレーンで吊りながら枝を切り落としていきました。

途中太い枝を切った時に中から腐った木酢液がまるで返り血のように噴き出してとても焦りました。まるでカシワの断末魔の叫びのように感じて、思わず「ごめんな。」とつぶやいてしまいました。服もずぶ濡れになり大変な思いをしましたが、なんとか無事に終えることができました。最後にお隣の老紳士が出てきて樹齢100年くらいだから一部記念に欲しいとおっしゃられて、枝の一部15cm位を切り出して差し上げました。樹齢100年と聞いて少し切ない気持ちになりましたが、所有者の依頼ですのでしからありません。手を合わせてお祈りしました。