嬉しかったこと

個人のお客様相手の商売をしていますと、色々な方との出会いがあります。

今週のお話しですが、昨年度の剪定時にお子様に木登りトレーニングをしたお宅がありました。

その息子さんは普段お父さんが一緒に体を動かす遊びをしてくれることがあまりなく、自分の家の木で木登りをするという体験がよほど面白かったのだと思います。

そして、私の的確なアドバイスの甲斐あって(なんせ木登りはプロですから(笑))自分ひとりで登れるようになり、その後友達が家に遊びにくると今度は自分がコーチ役となり教えていたと聞きました。今年の剪定でも私に会うことを楽しみにしていてくれたらしく、「何で午前中なの~」と母親に訴えていたらしいです。

子供の時の思い出というのは成長してからもかならず思い出します。そのような大切な少年時代の1ページに自分が記憶を残せたとは本当に嬉しく思います。そして、私もその子の成長をまた目にしたいと思っています。

もう一週間

今週は東海地方も梅雨に入ったせいか2日ほど雨に降られ、花壇工事が中断されながらもバタバタとあっという間に過ぎさった一週間でした。少し体に疲労が溜まっています。個人のお客様相手の仕事をしていますと、本当に色々な方とのご縁が生まれて面白いです。先日のお客さまは息子さんが競艇の選手をされているということを聞きました。自分は競艇はやらないのですが、A級というグレードだそうですからかなり上のクラスの選手だと思います。地元のしかも隣町に澄んでいるプロ選手ということで、もし今後競艇場に行くようなことがあれば、応援買いをしてみようかとおもいました。

梅雨ですねえ。農家の人々にとっては恵みの雨で必要な雨ですけれど、出来れば週末に降って欲しいと思う今日この頃です。

時間が押しているのは分かっているのに・・・

土曜日は午前と午後で二つのお宅の剪定業務を予定し、午後の剪定は早めに終わらせて、来週から予定している花壇工事の資材仕入に行く予定をしていました。
ところが、当日現場にて昨年まで剪定をしていなかった木の剪定も行うことになり、ちょっと時間がギリギリかな・・というスケジュールになりました。はたして、剪定業務を終えて「さあ急いで剪定枝葉の処理場へ行って枝葉を下ろして買い付けだ」と思っていたのですが、お客様からお茶の接待を受けました。

しかし、そこで「ちょっと今日はこの後予定がありますので・・」と切り出すことが出来ない自分は話し込むこと30分以上・・結局の所、剪定枝葉の処理も仕入れも行くことができませんでした。トホホですが、良くあることです。

棒カシのはずが・・

棒カシと言いましても何のことだかわからない方もおみえになるかもしれませんが、カシの木の木立のものを複数本一列に植えた状態を指してこう言います。外観からは全体でそれらしい独特の雰囲気が出る為に剪定も全体でのまとまりを意識してバランスを調節する必要があります。

先日のお客様、数年剪定管理が滞っていたためにこれらカシの木が隣どうしくっついて、四角い生垣のようになっていました。最初に訪問した時は生垣と見なして四角く刈り込みましたが、カシの木は萌芽力が強くある程度枝葉を保持した状態にしておかないと枝の伸びがすごく一年での盛り返し枝が伸びすぎて手に終えない状態になっていました。結局の所一度全ての枝を整理して落とし、本来のカシの木の姿を取り戻すことにしました。
工数は倍かかってしまいましたが必要な処置でした。

仕事の後の特別講習

昨日のお話しですが、ひととおり剪定を終えた後にお客様のお子さん(男の子)が出てきて「この木、登れる?」と剪定を終えたシマトネリコを指して言いました。

実際、当方が登って剪定したこともあり「登れるよ」と回答すると、その子は登ることに挑戦し始めました。

しかし、その子はこれまでに木登りを数多くこなしている訳ではなく、細い枝に両足を掛けて登ろうとしたり、手をつく(枝をつかむ)位置があまりよくなかったりと基本的なところから教えてあげる必要がありました。

本人はとてもやる気があるようでしたので、こちらも真剣に足を掛ける位置から手を伸ばす位置、手と足を連動させた動かし方や右足・左足のそれぞれの位置取り、お尻や体の預け方など細かいコツを教えてあげました。

急に説明してもやはり飲み込めないようなので、実際にやってみせたりして、課外教室のようなプチ木登り講習会となりました。もちろん時間外(仕事外)のお客様サービスですが、本人も親御さんも喜んでもらえたようなのでやって良かったと思います。

癒しの時間

お客様のお宅にて剪定を行っている最中にお客様宅、又は隣人宅より音楽の調べが聞こえてくることが良くあります。

昨日訪問したお宅にて、枝垂れモミジを剪定している時にお客様宅よりショパンの『ノクターン第2番変ホ長調』(浅田真央ちゃんが使っている曲です。)が聞こえてきました。おそらく高校生になる娘さんが練習していたのだと思います。

右手のパートと左手のパートの音をひとつづつ確認しながら通常の半分ほどのテンポで丁寧に音の合わせを確認していました。実に性格が良く表れているように思いました。

枝垂れモミジを剪定しながら大好きな曲を聞きとても至福なひとときでした。

これもトレンドなのでしょうか

昨年松より松の手入れに始まり、かなり広大な敷地内に植えられている植栽の手入れを少しづつ行わせていただいています。

先にお亡くなりになられたご主人が好きで、ご自分で買ってきては植えられた木々は20数年を経て大きく成長し、家人では手入れをするのは不可能な状況になっていました。(もちろん、その間には職人の手も入り形が造られているということもあります。)

最近まで、どうして急に一通りの手入れを急がれるのかお聞きしていませんでしたが、先日ふとお話しをされました。

「私ももういつ逝ってしまうかも分からないので、それより前に一通り綺麗にしておこうと思って・・。」亡きご主人の離れ書斎も時機に取り壊す予定とのことでした。

これが、古今報道などで聞く『終活』ということを意識した行動なのでしょうか。なんとなく切ない気持ちになったのでした。

 

業者の変更を希望されるお客様

私共、庭にまつわる業態となりますと公共事業を請け負う大規模な事業者から比較的小規模の事業者であったり、剪定のみの作業ですとシルバー人材センターの人達であったりと、比較的その幅の広い人々が携わっています。

一般的に庭の新設でないお客様は大概既に付き合いのある業者がいたけれども、ちょっと何かしらの理由で気に入らないというようなそれぞれの理由で業者を変えられます。

これは、良心的な優良なお客様の方がその傾向が強いように思われます。先日、ご依頼のありましたお客様は特に要求が厳しい訳でもなく、強いこだわりがある訳でもなくなぜ急に当社にご依頼をいただけたか不思議に思っておりましたが、隣家の人から聞いた所によりますと、以前に来ていた業者は缶ビールを飲みながら作業にあたり、空き缶も生垣の根元に放置して帰ったりと、かなり業者として信じられない対応をしていたことがわかりました。もちろん家主様の前でそのような行為をしていたとは思えませんが、隣家の人が目にしたことというのはすぐに家主の耳に入ったのでしょう。いくら家主が見ていないからといえ、そのような行為をする業者がいるということに大変にイメージの良くない業態なのだなぁと悲しく感じました。

他に良く聞く苦情としましては庭の作り変えや木の選定などの際に家主の意見をまったく聞かずに庭師の意見を強く通してしまうということがあげられます。これは、庭に統一性を保つ場合にはある程度必要なことだとは思いますが、家主様と十分に話し合って納得していただいた上で進めていく必要はあると思い直しました。

近所の老婆さま

ご近所の仕事が面白いのは、お互い顔見知った仲であるので、仕事を請ける方も出す方も変な緊張感がなく、悪く言えばなあなあで作業も鼻歌交じりのような朗らかな雰囲気で進んでいきます。

そのせいかどうかはわかりませんが、時折道行くご近所さんに声を掛けられたりします。

そんな感じで声を掛けられた、仕事先のご近所の婆さん。『家の脇にある8mを超えるサザンカが倒れると危ないので伐ってくれんかのう。』とおっしゃるので、始め(8mを超える庭植えのサザンカ、そんなもんあるかいな)と思って、婆さん冗談がすぎるなあ~と思いながら、作業終了後に見に行くと・・・・・

確かにありました。もう上の方は枯れかかり、確かに台風などの強風で折れて平屋の家屋を直撃する危険性は否めません。早速伐採をすることにいたしました。

それにしても、婆様からの依頼ですと、お茶も出てきて話が長い。

気遣いはありがたいのですが、時折婆様おいらをからかってないかい?と思ってしまうほどです。まあ、こういったコミュニケーションも田舎の特徴ですね。

稲沢市の商習慣

先日愛知県稲沢市の植木生産者より植木を仕入れたのですが、その時の出来事で驚いた事がありました。

稲沢市には国府宮というところがあり、この地方では毎年奇祭である『はだか祭り』が開催されます。

まったくの偶然なのですが、植木を引き取りに行く日がこの『はだか』祭りの翌日と重なってしまった為に、引き取りに行っても物が準備していないということがありました。

仲買業者いわく、稲沢では『はだか祭りの前後三日間は稲沢人はろくに仕事をしない』だそうで・・・・

所変われば、常識が変わるもんだと驚いた一日でした。