癒しの時間

お客様のお宅にて剪定を行っている最中にお客様宅、又は隣人宅より音楽の調べが聞こえてくることが良くあります。

昨日訪問したお宅にて、枝垂れモミジを剪定している時にお客様宅よりショパンの『ノクターン第2番変ホ長調』(浅田真央ちゃんが使っている曲です。)が聞こえてきました。おそらく高校生になる娘さんが練習していたのだと思います。

右手のパートと左手のパートの音をひとつづつ確認しながら通常の半分ほどのテンポで丁寧に音の合わせを確認していました。実に性格が良く表れているように思いました。

枝垂れモミジを剪定しながら大好きな曲を聞きとても至福なひとときでした。

これもトレンドなのでしょうか

昨年松より松の手入れに始まり、かなり広大な敷地内に植えられている植栽の手入れを少しづつ行わせていただいています。

先にお亡くなりになられたご主人が好きで、ご自分で買ってきては植えられた木々は20数年を経て大きく成長し、家人では手入れをするのは不可能な状況になっていました。(もちろん、その間には職人の手も入り形が造られているということもあります。)

最近まで、どうして急に一通りの手入れを急がれるのかお聞きしていませんでしたが、先日ふとお話しをされました。

「私ももういつ逝ってしまうかも分からないので、それより前に一通り綺麗にしておこうと思って・・。」亡きご主人の離れ書斎も時機に取り壊す予定とのことでした。

これが、古今報道などで聞く『終活』ということを意識した行動なのでしょうか。なんとなく切ない気持ちになったのでした。

 

業者の変更を希望されるお客様

私共、庭にまつわる業態となりますと公共事業を請け負う大規模な事業者から比較的小規模の事業者であったり、剪定のみの作業ですとシルバー人材センターの人達であったりと、比較的その幅の広い人々が携わっています。

一般的に庭の新設でないお客様は大概既に付き合いのある業者がいたけれども、ちょっと何かしらの理由で気に入らないというようなそれぞれの理由で業者を変えられます。

これは、良心的な優良なお客様の方がその傾向が強いように思われます。先日、ご依頼のありましたお客様は特に要求が厳しい訳でもなく、強いこだわりがある訳でもなくなぜ急に当社にご依頼をいただけたか不思議に思っておりましたが、隣家の人から聞いた所によりますと、以前に来ていた業者は缶ビールを飲みながら作業にあたり、空き缶も生垣の根元に放置して帰ったりと、かなり業者として信じられない対応をしていたことがわかりました。もちろん家主様の前でそのような行為をしていたとは思えませんが、隣家の人が目にしたことというのはすぐに家主の耳に入ったのでしょう。いくら家主が見ていないからといえ、そのような行為をする業者がいるということに大変にイメージの良くない業態なのだなぁと悲しく感じました。

他に良く聞く苦情としましては庭の作り変えや木の選定などの際に家主の意見をまったく聞かずに庭師の意見を強く通してしまうということがあげられます。これは、庭に統一性を保つ場合にはある程度必要なことだとは思いますが、家主様と十分に話し合って納得していただいた上で進めていく必要はあると思い直しました。

近所の老婆さま

ご近所の仕事が面白いのは、お互い顔見知った仲であるので、仕事を請ける方も出す方も変な緊張感がなく、悪く言えばなあなあで作業も鼻歌交じりのような朗らかな雰囲気で進んでいきます。

そのせいかどうかはわかりませんが、時折道行くご近所さんに声を掛けられたりします。

そんな感じで声を掛けられた、仕事先のご近所の婆さん。『家の脇にある8mを超えるサザンカが倒れると危ないので伐ってくれんかのう。』とおっしゃるので、始め(8mを超える庭植えのサザンカ、そんなもんあるかいな)と思って、婆さん冗談がすぎるなあ~と思いながら、作業終了後に見に行くと・・・・・

確かにありました。もう上の方は枯れかかり、確かに台風などの強風で折れて平屋の家屋を直撃する危険性は否めません。早速伐採をすることにいたしました。

それにしても、婆様からの依頼ですと、お茶も出てきて話が長い。

気遣いはありがたいのですが、時折婆様おいらをからかってないかい?と思ってしまうほどです。まあ、こういったコミュニケーションも田舎の特徴ですね。

稲沢市の商習慣

先日愛知県稲沢市の植木生産者より植木を仕入れたのですが、その時の出来事で驚いた事がありました。

稲沢市には国府宮というところがあり、この地方では毎年奇祭である『はだか祭り』が開催されます。

まったくの偶然なのですが、植木を引き取りに行く日がこの『はだか』祭りの翌日と重なってしまった為に、引き取りに行っても物が準備していないということがありました。

仲買業者いわく、稲沢では『はだか祭りの前後三日間は稲沢人はろくに仕事をしない』だそうで・・・・

所変われば、常識が変わるもんだと驚いた一日でした。